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私たちの想い

はじまり阪神大震災後移動駄菓子屋

阪神淡路大震災での避難所で子供に向かって「うるさい!」
保護者に向かって「黙らせろ!」この光景を目の当たりにしました。

誰もが不安を抱え避難所での生活を強いられている状況下。
大人も心労を抱え、子供の事を誰も守る余裕が無い大きな災害で、子供の騒ぐ声が耳障りになる精神状態は痛いほどわかります。
その状況を見た時に、誰もが守る余裕が無いのなら、子供自身が自分の力で耐えれる力を見つけて生きなければいけない。生き抜く力になる、笑顔の素になるものを見つけてあげたい!と、思った時に、私がすぐに思いついたのは「お菓子!」
お菓子が今、子供の手元にあったなら、子供は笑顔になれる!
生き抜く力を持つことが出来る! それで私がしたことは移動駄菓子屋です。
軽トラを買ってお菓子を毎日積み込んで、子供が集まる公園や路地等に毎日行きました。100円玉を握りしめて「おばちゃん 来たよ~。」と言って、嬉しそうにお菓子を選んで、楽しそうに帰って行く子供の後姿を見守る事で、私も癒されました。

 

お菓子子ども支えなる

私がお菓子で子供が笑顔になる!と思ったのは私の生い立ちにあります。
私の両親は私が2才の頃離婚し、私は両親に育てられることなく親戚のお宅を転々として幼少期を過ごしました。10才になるまでに転居は17回。
そんな状況で、親戚の家の近くには当時は必ず駄菓子屋さんがありました。お小遣いをためて、駄菓子屋さんでお菓子をゆっくり選び、持ち帰ってご厄介になっている親戚のお宅で大切にお菓子を食べる、この時間が私には唯一不安な気持ちを忘れる時間でした。
お母さんはいつ迎えに来てくれるんだろう。今度はどこに行くんだろう。そんな事を忘れさせてくれるのがお菓子でした。
だから避難所で、元気の無いしょんぼりしている子供を見た時に、お菓子があれば笑顔になれる!と思いました。
災害時に子供が自分の力で生き抜く力を。大人が余裕の無い時に、自分自身で耐えれる力を!
その思いが、防災お菓子リュックを誕生させました。

 

防災お菓子リュック通して伝えたいこと

万が一の時は3日分相当の非常食代わりになるお菓子リュックを自らが作り備える。賞味期限を自宅で迎えた日は、家族と一緒に災害が起こらなかった幸せな事を皆で感謝しながら、大好きなお菓子を笑顔で食べる。
災害が起こらない事は幸せな事なんです。電気がついて、水道の蛇口からお水が出て、家族が元気でそろっている。この平凡な毎日が感謝できる日、それが防災お菓子リュックです。

昨年より始動しているおいしい防災塾は1年間の活動で、多方面の施設、行政等より依頼がございました。防災お菓子ポシェットも誕生し、各種イベントでは毎回大好評です。
日ごろの防災セミナー等では、子供と保護者の参加は皆無。私たちの防災お菓子ポシェットの参加者は子供と保護者。この世代にとても人気がございます。今後の展開も、子供を中心に保護者も対象とした内容で広めて行きます。
子育て支援団体、行政主催子育てイベント、防災イベント、各団体主催防災講演会等、多方面のニーズに対応できるよう、内容を充実させました。
防災は世代を問わず備えなければなりません。将来を担う子供たちと、その保護者に防災意識を啓発します。そして、高齢者と若者のかけはしとしても、防災お菓子リュックを広めたいと思って居ります。
皆様のご支援をどうか、よろしくお願い致します。

一般社団法人おいしい防災塾 代表理事 西谷真弓